- データSIM(データ通信SIM)とはどんなSIMか
- 音声SIM(音声通信SIM)とはどんなSIMか
- データSIMと音声SIMにはどのような違いがあるのか
- データSIM、SMS付データSIM、音声SIMに向いてる人
- 格安SIMを契約後、途中でSIMの種類をを変更できるのか
もっちゃん
マサフジ
やほー!電話が苦手なマサフジ(@fuji4ko)です。
格安SIMを利用する上でひとつの障壁になるのが「SIM(プラン)の種類の豊富さ」と言われています。
SIMの種類が豊富だと自分にピッタリのプランを見つけられる反面、それぞれのSIMの違いを理解しないまま利用すると「あれ?電話できないぞ!?」「バッテリー持ちが悪くなった…」など、痛い目にあうこともしばしばです。
実際、僕の周りでデータSIMと音声SIMの違いを理解してなかったがために悲劇を起こした人も。
この記事では、難しい説明が苦手な人でもわかりやすいように「データSIMと音声SIMの特徴と違い」についてシンプルだけど丁寧に解説します。
この記事の目次
データSIM(データ通信SIM)とは?
データSIM(データ通信SIM)にはSMS機能が使えない「データSIM」とSMS機能が使える「SMS付データSIM」の2種類があります。
SMSは一般的にショートメールと呼ばれています。
長文や画像も送受信できるMMS(マルチメディアメッセージングサービス)はキャリアのアドレスが必要になるので格安SIMでは利用できませんが、SMSはキャリアのアドレス不要なので格安SIMでも利用できます。
データSIMとはデータ通信のみ使えるSIM

出典:【格安SIM】楽天モバイルのデータSIMと音声通話SIMの違いを徹底解説(SMS有り無しも)│楽天モバイルのトリセツ
データSIMとはデータ通信のみ使えるSIMです。
ガラケーやスマホでかける音声通話はできませんが、アプリの無料通話や050PlusなどのIP電話による電話サービスは利用できます。
他にもメール、ネットサーフィン、アプリなどが利用できます。
IP電話は050から始まる電話番号で、音声通話で使用する携帯電話回線に比べて料金が圧倒的に安いのが特徴です。
SMS付データSIMとはデータ通信 + SMSが使えるSIM

出典:【格安SIM】楽天モバイルのデータSIMと音声通話SIMの違いを徹底解説(SMS有り無しも)│楽天モバイルのトリセツ
SMS付データSIMとはデータ通信に加え、SMSも使えるSIMです。
SMS付データSIMならSMSが使えるので、LINEやモバゲーなどのSMS認証を使った本人確認が必要なアプリやサービスも利用できます!
音声SIM(音声通話SIM)とは?
音声SIMとはデータ通信 + SMS + 音声通話が使えるSIM

出典:【格安SIM】楽天モバイルのデータSIMと音声通話SIMの違いを徹底解説(SMS有り無しも)│楽天モバイルのトリセツ
音声SIM(音声通話SIM)とはデータ通信に加え、音声通話も使えるSIMです。
中には例外もありますが、基本的にはSMSも使えます。
ガラケーや大手キャリアで契約したスマホと同様に、090、080、070で始まる電話番号を持つことができます。
通常の音声通話はIP電話やLINEの無料通話に比べ高品質で、緊急通報(110や119)できるのが特徴です。
データSIMと音声SIMの違い
格安SIMを利用する上で、「SIMの種類によって、何ができて何ができないのか」を把握することは非常に重要です。
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データSIMと音声SIMの違いは上記の8つです。
違い①:データSIMは音声通話(電話)ができない
データSIMだと携帯電話番号で音声通話ができません。
音声SIMであれば携帯電話番号で音声通話ができます。
これがデータSIMと音声SIMの一番大きな違いです。
データSIMにも090、080、070などの携帯電話番号が割り振られていますが、データSIMだとこれらの電話番号を使って電話をかけることも、電話を受け取ることもできません。
SMS付データSIMであれば割り振られた携帯番号を用いて、SMSの送受信が可能です。
データSIMの場合、LINEの無料通話や050PlusなどのIP電話なら電話ができます。
違い②:音声SIMに比べ、データSIMの方が月額料金が安い
データSIMは音声通話ができないぶん、音声SIMに比べると月額料金が700円前後安いです。
データSIMとSMS付データSIMの差額は100円程度で、SMS付データSIMの方が高いです。
当然ですが、利用できるサービス(機能)の幅が広がるほど、月額料金は高くなります。
違い③:大手キャリアから格安SIMに乗り換えるなら、MNP可能な音声SIM
今まで大手キャリアを使っていた人が格安SIMに乗り換える場合、MNPが可能な音声SIMを選ぶ必要があります。
これにより、他社への乗り換えが簡単になりました。
データSIMにも電話番号は割り振られますが、MNPで前の電話番号を引き継ぐことができないので注意が必要です。
違い④:データSIMだと緊急通報(110、119)ができない
見落としがちな落とし穴ですが、データSIMは110番や119番などの緊急通報ができません。
「音声通話ができないからだろ?IP電話は使えんだしIP電話で緊急通報すればいいじゃん」と思った方もいるかも知れませんが、IP電話からも110番や119番といった緊急通報はできません。
緊急通報なんてよっぽどの事がない限り使わないと思いますが、もし何か非常事態が起きた時、データSIMだと直接緊急通報ができず周りに助けを求める必要があります。
そうなると助かった命も助からなくなってしまったり、事態が悪化しかねません。
家に固定電話がある人やゲーム専用としてデータSIMを使う人は大丈夫ですが、それら以外の人は基本的に緊急通報が可能な音声SIMを使うと良いでしょう。
違い⑤:音声SIMには最低利用期間がある
ほとんどのMVNOの音声SIMには1年程度の最低利用期間が設けられています。
大手キャリア(docomo、au)など通信設備を持つ通信事業者を「MNO」といいます。
MVNOはMNOから通信設備を借りて運営しています。
MVNOのサービスは、大手キャリアよりも安い価格で利用できることから「格安SIM」と呼ばれています。
mineoなど一部のMVNOでは違約金が発生しませんが、最低利用期間内に他社へ乗り換えたり、解約したりすると8000円前後の違約金が発生します。
ごく僅かですが、データSIMにも最低利用期間が設けられている場合もあるので注意が必要です。
違い⑥:SMSなしデータSIMはセルフスタンバイ問題でバッテリー持ちが悪くなる可能性がある
通話回線未接続のスマホが基地局の検索を行い、バッテリーを消耗する現象をセルフスタンバイ(セルフスタンバイ問題)と言います。
スマホによって異なりますが、セルフスタンバイはSMSなしのデータSIMで発生します。
セルフスタンバイは1日(24時間)で17%前後も余分にバッテリーを消耗してしまうので、油断できません。
セルフスタンバイの一番の解決策はSMS付データSIMか音声SIMに替えることです。
通話回線を利用しているSIMに替えればセルフスタンバイを回避し、スマホのバッテリー持ち改善が期待できます!
違い⑦:音声SIMは頻繁にキャンペーンを行っている
MVNOは月額料金が高く、比較的長い期間利用してもらえる音声SIMの顧客を獲得したいがために、頻繁に月額割引やキャッシュバックなどのキャンペーンを行っています。
キャンペーンが適用されれば、データSIMとほとんど変わらない料金で音声SIMを利用できるのでかなりお得!
ちなみにデータSIMは音声SIMに比べ短期間で解約する人が多くあまり儲からないので、データSIMのキャンペーンを行っていないMVNOがほとんどです。
違い⑧:SMSなしデータSIMはアンテナピクト問題が発生する可能性がある
SMSなしデータSIMをスマホで利用した場合、電波強度を示すアンテナが表示されないアンテナピクト問題が発生する可能性があります。
「電波強度の表示なんてそこまで気にしてないから大丈夫!」と油断してはなりません。
アンテナピクト問題は簡単に言うと、スマホが通話回線を掴めないで基地局の検索を常に行っている状態なので、違い⑥で説明したセルフスタンバイ問題に直結します。
アンテナが表示されない事自体はそれほど問題ではなく、アンテナピクト問題がきっかけでセルフスタンバイ問題が発生しバッテリーを余計に消耗してしまうのが大問題なのです。
アンテナピクト問題はセルフスタンバイ問題の解決策と同じで、SMS付データSIMか音声SIMに替えると回避できます。
データSIMに向いてる人
Wi-Fiのルーター
Wi-FiのルーターにはデータSIMを使います。
LTE対応のタブレット
LTE対応のタブレットは基本的にデータSIMを使います。
SMS付データSIMに向いてる人
ゲーム専用機
ゲーム専用機のスマホにはSMS付データSIMが向いてます。
安定して電波が受信できる上、セルフスタンバイ問題による余計なバッテリー消耗を回避できるので、ゲーム専用機に最適です。
2台持ちのサブ機
電話可能なメイン機を別に持っている人は、サブ機は基本的にSMS付データSIMが向いています。
仕事用とプライベート用に電話番号を使い分けたいという人は音声SIMがおすすめです。
電話はしないけどLINEなどのアプリを使いたい人
電話はしないけどLINEなどのSMS認証が必要なアプリは使いたいという人にはSMS付データSIMが向いてます。
例えば、LTE対応のタブレットでLINEをしたい人にもSMS付データSIMがおすすめです。
音声SIMに向いてる人
ほとんどの人
ほとんどの場合やほとんどの人は音声SIMが向いています。
データSIMに比べると若干月額料金は高くなりますが、携帯電話番号で音声通話もできる音声SIMにするのが最も無難です。
子供
自宅に固定電話があって、家専用でスマホを使わせる場合はデータSIMでも問題ありませんが、家の外でも子供にスマホを持たせる場合は110番が可能な音声SIMが向いています。
データSIMよりは少し高いですが、差額700円前後で「安心」を買えるならそこまで高い出費じゃありませんね!
高齢者
高齢者は子供以上に緊急通報の機会が多いので、音声SIMが向いています。
また、高齢者はメールなどのテキストメッセージよりも電話を好む傾向があるので、電話可能な音声SIMが最適!
かけ放題プランやLINEを駆使すれば、電話代もかなり安くおさえられることが期待できます。
通話可能なLTE対応タブレット
音声通話が可能なLTE対応タブレットには音声SIMが向いています。
タブレットはスマホに比べ字が大きく読みやすいので、音声通話機能に対応しているLTE対応タブレットをスマホ代わりに使っている高齢者もいます。
途中でSIMカードの種類は変更できない!
データSIM⇔音声SIMに変更できません。
「緊急事態も起きたし、やっぱり電話機能はあったほうが良いな」「思ってた以上にバッテリーの消耗が酷い…」と思って、データSIMから音声SIMに変更しようとしても変更はできず、解約して新規に契約し直す必要があります。
また、音声SIMからデータSIMに変更することもできないので、契約時に慎重に選ばなくてはなりません。
月額料金が若干高くなってしまいますが、基本的にはデータ通信もSMSも電話も可能な音声SIMを利用するのが良いでしょう。
まとめ:基本的には音声SIMがおすすめ!
最後にこの記事のポイントをまとめました。
- データSIMとはデータ通信のみ使えるSIMのこと
- SMS付データSIMとはデータ通信+SMSが使えるSIMのこと
- 音声SIMとはデータ通信+SMS+音声通話が使えるSIMのこと
- 違い①:データSIMは音声通話ができない
- 違い②:データSIMの方が月額料金が安い
- 違い③:大手から格安SIMに乗り換える場合はMNP可能な音声SIM
- 違い④:データSIMだと緊急通報ができない
- 違い⑤:音声SIMには最低利用期間がある
- 違い⑥:データSIMはセルフスタンバイ問題の影響で余計にバッテリーを消耗する
- 違い⑦:音声SIMのキャンペーンはお得
- 違い⑧:データSIMはアンテナピクト問題が発生する可能性がある
- データSIMはWi-Fiのルーターやタブレットに向いてる
- SMS付データSIMはゲーム専用機やSMS認証が必要なアプリを使うサブ機に向いてる
- 音声SIMはほとんどの人に向いてる
- 途中でSIMの変更はできず、解約して新規契約する必要がある
もっちゃん
マサフジ
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